『幸福な朝食』 乃南アサ

女優を目指して挫折した人形使いの主人公。
孤独な人形使いは、ミカという人形を話相手に影のようにひっそりと過ごしていた。
しかしある青年との出会いをきっかけにしだいに狂っていってしまう。
という何とも救いのない話だった。
わたしとは対角にいるような主人公だったので、全くと言っていいほど共感はできなかった。
が、サスペンスとしてみれば面白かったといえるだろう。
初期の作品のようなので、それを考えればやはり凄い作家なのだと思う。
多くの女性を惹きつけているその作風には納得する。