「ある閉ざされた雪の山荘で」東野圭吾

予約した本が確保できました、とメールが来た。
私の住んでいる区は図書館のオンライン化が進み、自宅で蔵書の検索・予約ができるのだ。
早速いろいろと予約しては読んでいるのだが、夏休みには長男も予約方法を覚え、
かいけつゾロリ」シリーズを片っぱしから読んでいた。
この「かいけつゾロリ」シリーズはアニメ化されたこともありものすごい人気の本なのだ。
最新刊は100人以上予約が殺到、夏休みに予約をしたときは70人待ちだった。
いまだに借りられないのだが、長男の手元にくるのはいったいいつになるのだろうか。
本屋で見かけても絶対立ち読みせず我慢している姿がいじらしい。(買ってやれよ!)

そうそう、図書館から知らせの来た本は東野圭吾の「放課後」だろう。
しかしうちの最寄の図書館ではなく、幼稚園の近くの図書館を受け取り場所にしていたので
今日は取りに行けなかった。火曜日までのお預けだ。

今日、明日と読む本がないので次男を連れて自宅近くの図書館へ行った。
ここの図書館は自宅から徒歩3分という場所にありながら私の通り道にはないので
あまり来ない。だからいつも行っている図書館にはない東野作品が結構ある。
その一つがタイトルに書いた本だ。(前置き長過ぎ)
正にそのタイトルからして山荘での密室殺人だろうと思うのだが、
東野さん、なんかしかけを用意してくれているだろうと期待した。
ページをめくっていきなり山荘の見取り図なんかあったりして、ワクワクした。

ある舞台のオーディションに合格した男女7人が、演出家の命を受け山荘に集い
密室殺人という舞台を演じる、という筋書き。
しかしわたしは一人一人順番に殺されていくという、この手のミステリーはすごく苦手。
特にこの話は、本当に殺人が行われているのか、単なる演出なのかすごく気になるのだ。
東野さんおよびミステリーファンの方々には申し訳ないとおもいつつ
(そんなこと思う必要もないのだけど)3分の1ほど読み進んだところで
最後の数行を読んでしまった。
これでちょっと安心、と夕方の家事の合間をぬって読んでいったのだが、
最後、感動するかもと思っていたが、本当に泣いてしまった。
ちょっとやな感じだった久我がかわいく見えた瞬間でもあった。
こういう結末はいい。なにより怖がりなわたしには死んだ人間がいないミステリー
というのは助かる。