「プリズム」貫井徳郎

何気なく手に取った本。一見してミステリーとわかったので借りてみた。

ある小学校の人気教師が殺された。ホワイトデーのチョコレートに睡眠薬が仕込まれ、
それを食べた教師が撲殺された。
4つのシーンに分かれ、教師に関係する4人の視点によって事件が推理されていく。
生徒、同僚の女教師、もと恋人、不倫関係にあった生徒の父。
誰が睡眠薬を仕込んだのか。誰が撲殺したのか。または撲殺ではなく事故なのか。

読み進むうちに惹きこまれていった。
そして、ラスト。なんなんだ、これは〜!!
事件の真相は読者に委ねるだと〜!

なんだか、エドガー・アラン・ポーの手法を模して書いた作品らしいが、
こういうのって読者がホントに求めていることだろうか?
あ〜、そうだったのか!こいつが真犯人だったのね!という爽快感がたまらなくて
ミステリーを楽しんでいる人がほとんどだとわたしは思うのだ。
一部のミステリーマニアのは受けるのかもしれないが、はっきり言ってわたしはちょっと頭に来た。

そして作者のプロフィールを見て、なんだか妙に納得した。
わたしと同い年、早稲田の商学部卒。わたしが苦手とする方面の人だった。
理由を書くと長くなるので省略するが、わたしとの相性が悪い予感はする。(笑)

でもこの本の内容は悪くなかった。結末だけが不満なのだ。
もう1冊くらい読んでみようかな。